病気になる原因
更新日:2021/12/27

病気になる原因

生活不活発病とは

生活不活発病とはその名の通り、日常生活が不活発になることによって発症する病気です。日々の生活の中で「動かない」状態が続くことで、心や身体の機能が低下します。不活発になる原因は病気やケガなどが挙げられますが、近年は新型コロナウイルス感染症の影響で自粛生活を強いられていることもあり、多くの高齢者が悩んでいます。心や身体の機能が低下することで歩行や身の回りの作業など基本的な生活動作が難しくなり、疲れやすくなるなどの症状があらわれます。それによってさらに不活発となり、動かない状態が続くという悪循環に陥ります。高齢者や持病がある人など、日常的に動きにくい環境で生活している人ほど注意が必要です。生活不活発病に陥ることで社会参加の機会が減り、自宅に引きこもる高齢者も少なくありません。

何が原因で発症するのか

生活不活発病になる原因はいくつかあります。まず挙げられるのは「社会参加の低下」です。定年退職や家族との別居、転居などによって生活環境が変化し、やることがない状態に陥る高齢者も少なくありません。それだけでなく、地震や台風などの自然災害、親しい友人との別れなどによる境遇の変化によって生活不活発病になる場合もあります。また、高齢者特有の思考として「本当はやりたいことがあるけど家族や周りの目が気になる」と遠慮してしまうケースも考えられます。
次に「生活動作自体のやりにくさ」も挙げられます。持病を持つ人や脳卒中による麻痺、膝痛・腰痛などの影響で生活動作が困難なケースです。自然災害が起こり道路や避難所、仮設住宅などの環境が十分に整備されておらず、生活動作がままならない状態もこのケースに該当します。
最後に挙げられるのが「生活動作の量的制限」です。「病気をした後は絶対に安静にしなければならない」と思い込んでいる人も少なくありません。その際に必要以上に行動を制限した結果、心や身体の機能が低下してしまうケースです。また、介護や支援の在り方を間違ったために生活不活発病に陥るケースもあります。補完的な介護や支援を必要以上にしてしまうと、本来であれば本人がすべき生活動作を行う機会が減ってしまい、結果的に生活不活発病になります。高齢者の場合、季節の影響も考えられます。夏は暑く冬は寒いので外に出るのが億劫になり、動く機会が減っていきます。
このように、本人の行動や考え方だけでなく、周囲から受ける影響によって生活不活発病になるケースも少なくありません。