自治体が行っている取り組み
更新日:2022/02/04

自治体が行っている取り組み

介護予防は2種類ある

介護予防は大きく「総合事業」と「予防給付」の2つに分けられます。総合事業は要支援者および65歳以上の高齢者が対象となるサービスで、予防給付は要介護認定を受けた人が対象となるサービスです。市区町村などの自治体が主体となって行う総合事業には「介護予防・生活支援サービス事業(介護予防特定高齢者施策)」と「一般介護予防事業(介護予防一般高齢者施策)」の2つがあり、地域支援型の介護予防サービスを提供しています。介護予防・生活支援サービス事業は要支援あるいは要介護状態になる可能性のある65歳以上の特定高齢者を対象としており、訪問型・通所型の介護予防サービスを受けられます。一般介護予防事業は全ての高齢者を対象としており、介護予防に関するセミナーの開催やボランティアによる支援、介護予防に関する認知度の向上や知識の普及などに取り組んでいます。

訪問型サービス

総合事業における訪問型サービスでは、訪問サービス事業者による介護予防訪問介護と同様の身体介護や生活援助を提供しています。掃除や洗濯などの日常生活支援に限定した生活援助については、自治体が定めた研修修了者がサービスの提供を行っています。ゴミ出しや電球の交換といった簡単な日常生活支援サービスについては地域住民やNPOが中心となって行います。また、自治体ごとに設けられた短期間集中サービスの一環としてリハビリ専門職が訪問し、運動機能訓練などの指導も行います。

通所型サービス

総合事業における通所型サービスでは、通常の通所介護事業者が提供する介護予防通所介護と同様のサービスを提供しています。送迎の有無は事業者によって異なります。介護の専門職が在籍していない通所型サービスの場合、地域住民やNPOが主体となってレクリエーションや体操などの生活機能向上・維持に向けた取り組みが行われます。利用できる時間は短く、入浴や食事のサービスは含まれません。ただし、自治体が主体となって行われる短期集中サービスでは運動機能訓練などを受けられます。

その他のサービス

その他の生活支援サービスでは、「栄養改善を目的とした配食サービス」「ボランティアによる見守りサービス」「訪問型・通所型に準じる自立支援を目的とした生活支援サービス」などがあります。配食サービスでは栄養改善を目的とした食事の提供だけでなく、一人暮らしの高齢者に対する見守りも兼ねた複合型のサービスを提供している自治体もあります。食事の提供を理由に高齢者と接することで安否確認や健康チェックができるだけでなく、利用者本人のストレス軽減にもつながります。